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2020/12/21 インバウンド事業からのお知らせ 〜外国人が驚く日本人にしかできない習慣〜

 新型コロナによるパンデミックにより、世界中の人々が、国内・国外への移動が制限され、航空業界、観光業界等が甚大な影響を受け、瀕死の危機に陥っています。しかし、新型コロナワクチンの開発が急ピッチで進められ、一部の国で、ワクチン接種も始まり、新型コロナの終息に期待が持てる状況になってきました。

 新型コロナの終息は、コロナ前と同じく、人々が国内・国外への往来を自由にし、弊社の事業の一つである、インバウンド事業にも好影響をもたらすであろうと考えています。日本国内にある観光資源に、世界中の人々が触れ、体験してもらい、日本の伝統文化を世界中の人々に発信してもらう役割としての事業が、インバウンド事業です。そこで、訪日外国人が日本の何に感動し、日本の素晴らしさを知り得たかを、一部ご紹介していきます。
 
 日本は、有史以来、単一国家として存続してきた、世界でも稀に見る国家です。そこで、育まれてきた、伝統・文化は、脈々と受け継がれ、私たちの生活様式・思考・行動パターンの根幹の部分を形成しています。また、対人関係における最も基本となるべく精神文化があります。それは、「気づかい」です。

 私たち日本人は、幼少の頃より「気づかい」という言葉を自然と受け入れ、それを対人関係の軸としてきました。「人に迷惑をかけてはいけない。」「人に対して親切にしなさい。」ごく当たり前のこととして、こうした生き方をしてきたように思います。対人関係の心と物理的距離感を、「気づかい」で、微妙に調節してきました。全て、「人を敬う」という「気づかい」が成せる技です。

 この「気づかい」のルーツですが、江戸時代まで遡ります。1603年に江戸幕府が開かれましたが、当時の江戸は、ひっそりとした村でした。その後、江戸が急激に変化することになります。人口急増です。江戸幕府が開かれた時には、江戸の人口は、15万人でした。ところが、100年後の1700年には、100万人を超える人口となり、江戸は、世界一の人口を誇る町となりました。人口密度は、現在の東京はキロメートル当たり6,000人弱ですが、その当時は、10倍の6万人という人口過密地帯となりました。

 人口が密集すると、現在と同様、弊害や不便さもでてくるものです。いざこざも絶えなかったことでしょう。それを見かねた江戸の商人が集まり、人々が安心して暮らす為のルールが設けられました。これが「江戸しぐさ」です。このルールは、何も特別なことではありません。現代の私たちも自然と行っていることです。「気づかい」のルーツと言われている所以は、江戸の商人たちによって、江戸時代以前から行われていた「気づかい」からくる行動を明文化した点にあります。 「気づかい」は、有史以来、私たち日本人の中で受け継がれてきた伝統的な精神文化です。その「江戸しぐさ」の象徴的な行動を、現在のあるところで観ることができます。それは、「渋谷のスクランブル交差点」です。前から横から斜めから人が迫ってきますが、人の波に揉まれることなく、人同士ぶつかることなく、整然と混乱なく人々は横断していきます。 この光景は、訪日外国人の目には脅威に映り、不思議に思い、やがて、畏怖の念を抱くようになります。「世界で最も有名な交差点」として、全世界にその光景は発信されていきました。何故、ぶつからないのか、何故、混乱が起きないのか。訪日外国人の疑問は尽きません。そして、日本を旅するにつれ、一つの結論に至ります。それは、「気づかい」です。日本人の、人を敬う文化を理解するようになります。

 欧米やアジア諸国は、歴史的に国家や民族の分断・統一の歴史を繰り返してきました。そういう歴史的経緯の中で、日本の「気づかい」に似た精神文化も受け継がれることなく、消滅していったことは容易に想像できます。それ故に、自分たちが持っていない、崇高な精神文化に対して、興味を持つのは必然なことでしょう。

 日本人が持つ「気づかい」の精神文化は、日本の伝統文化に長らく横たわってきました。その「気づかい」を、私たちに日本人に、改めて素晴らしい精神文化だということを教えてくれたのが、訪日外国人です。インバウンド事業は、訪れる外国人に自国の良さ知ってもらう以上に、自国民が改めて、自国の良さを知る架け橋的な事業です。

 コロナの終息により、息を吹き返すであろうインバウンド事業を、当社イーアクティブグループの事業の一環として、今後も育んでいきたいと考えています。

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