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2018/11/02 インドネシア視察 ~着実に成長するインドネシアとビジネスの可能性~

インドネシア第二の都市、東ジャワ州の州都であるスラバヤは、ジャワ州北岸のマス川河口に位置し、人口約300万人を擁します。天然の良港タンジュン・ペラック港を中心に、オランダ植民地時代から貿易の中心として栄え、現在はインドネシア最大の港湾で、最大の軍港です。羽田空港から、インドネシアの首都ジャカルタへトランジットとして立ち寄り、目的地であるスラバヤへ向かいました。

現在、インドネシア政府は、計画的なインフラ整備や投資環境の整備を進めています。道路、電車、空港、港と多岐に亘るインフラ整備の中で、スラバヤの港湾開発を視察するのが今回の目的です。スラバヤ空港から目的地に陸路で向いましたが、右下写真のように2車線で舗装はされているものの凹凸があり、また、バイクが道を塞ぐ格好になり、その結果渋滞し時間も掛かるという有り様です。首都ジャカルタでは、急ピッチで道路整備が進められていますが、第二の都市のスラバヤでは、まだまだの感はあります。

インドネシアでは、大規模な港湾開発が行われています。その一例として、インドネシア国営港湾運営会社プラブハン・インドネシア(ぺリンド)3が、東ジャワ州スラバヤ・タンジュンペラック港のラモン湾多目的ターミナル(TTL)の第2期拡張工事で、国営建設ニンディヤ・カルヤと協力事業契約を締結し、コンテナヤードの年間取り扱い能力を1.5倍に拡張する計画で、総工費は4,000億ルピア(約31億2,600万円)に上るなどの事業が、各地で推し進められています。

そのような大規模な港湾開発の中で、今回の視察は、スラバヤで開発されている石油備蓄施設の工場を訪れました。インドネシアは「豊富な資源を持つ国」です。確認埋蔵量で見れば、2014年時点で石炭は世界10位にランクされるほか、天然ガスは14位、石油は29位といずれも上位にあります。ところがインドネシアはすでに石油の純輸入国となっています。産油国では本来、古い油田の老朽化を見越して新しい油田を開発しますが、インドネシアでは1990年代後半のアジア通貨危機が影響し新規油田への投資が進まず、1995年から2007年にかけて12年連続で産油量が減少、2008年にはとうとう石油輸出国機構(OPEC)から脱退しました。

そのような経緯から、現在は、石油施設の増強、石油精製能力の向上が必要不可欠となっています。訪れたのは、その中心的役割を果たしているインドネシア石油関連会社最大手のプルタミナは、国内で5,000箇所以上のガソリンスタンドを有している国営企業です。

この埋め立てやパイプラインを通す工事は、戦争時の爆弾などを除去する必要があり、一歩間違えば大事故に繋がる為、繊細な技術を要します。また、上写真のように遠浅の海岸ですが、巨大な石油備蓄施設を建設する為には、何層もの土(左下写真)で埋め立てて堅硬にする必要があります。

また、スラバヤにある、FOOD(フード)・ENERGY(エネルギー)・WATER(ウオーター)のFEWを掲げる、約100年の歴史があるインドネシア国営企業のバラタ(PT Barata)の工場にも視察に行きました。ここでは主に、ENERGY部門の石油タンクが製造されています。これらを組み上げることにより巨大な石油タンクが出来上がります。

インドネシアは、世界第4位の人口であり、今後も2070年まで事項が増加するとの予測があります。更に、生産年齢人口も2055年まで増えると期待されています。消費市場の拡大だけでなく、長期的にも経済成長が長期的に続くと見込まれています。経済成長は緒に就いたばかりです。今回の視察では、机上のデータだけではなく、肌でそれを感じ取れ、今後のビジネスの遠望を垣間見ることが出来ました。

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