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2018/5/15 Jリーグ発足25周年 ~ワールドカップロシア大会に観るインフラ設備の重要性~

 1993年5月15日、Jリーグは、ヴェルディ川崎(現:東京ヴェルディ)VS横浜マリノス(現:横浜Fマリノス)の一戦を皮切りに、25周年を迎えました。当初、10クラブで開始し、1998年までは、1部のみの「Jリーグ」として最大で18クラブによって開催されました。Jリーグ発足当時のクラブは“オリジナル10”と呼ばれ、当社がコーポレートパートナーとして支援している、東京ヴェルディ(当時:ヴェルディ川崎)もその一クラブとして、輝かしい成績を残してきたことは、記憶に新しいところです。

 現在、Jリーグのクラブ数は、J1、J2、J3を合せ54クラブに拡大し、Jリーグが提唱および推進する、地域におけるサッカーを核としたスポーツ文化の確立を目指す計画であるJリーグ百年構想の実現に向けて、着々と歩みを進めています。

 ワールドカップロシア大会も1ヵ月と迫ったこの時期、日本代表入りを目指す、本田圭佑選手(メキシコ1部パチューカ所属)が、コンディション調整の為に、東京ヴェルディの練習に参加しました。クラブが貸し出したヴェルディカラーである緑色の練習着に袖を通し、充実の表情でトレーニングに汗を流しました。

 その背景には、日本サッカー協会が本田選手のコンディション維持にJクラブへの練習参加が可能かを検討していましたが、東京ヴェルディが手を差し伸べ、本田にとっては名古屋グランパス在籍時の07年以来、11年ぶりの“J復帰”が実現しました。

 ワールドカップロシア大会日本代表候補選手は、5月31日(木)に発表される予定です。その代表選手に、東京ヴェルディ出身の中島翔哉選手(ポルトガル2部ポルティモネンセSC所属)が、今期のポルトガルリーグでの活躍(10ゴール・12アシスト)が評価され、選出される可能性があります。31日の代表選手発表は、本当に目が離せないところです。

 その後、日本代表は、30日にガーナとの国際親善試合を行い、オーストラリアで調整し、大会直前にロシア国内のベースキャンプ地のカザンに入ります。カザンは、モスクワから東へ825キロメートルに位置し、人口120万人、30近い大学と約18万人の学生を抱える学術都市の赴きもあり、ベースキャンプとしては、絶好の環境にある都市との評判です。カザンのサヤホフ・ルスタム市長は、「練習、宿泊、食事、すべて最高のレベルで提供することを約束する」と語っています。

日本代表が合宿をする、地元クラブFCルビンの施設

建設中の「エカテリンブルク・アリーナ」

 大会の組織委員会によりますと、ワールドカップロシア大会は2018年6、7月、モスクワやサンクトペテルブルク、ソチなど11都市の計12のスタジアムで試合が繰り広げられます。このうち話題になっているのは、エカテリンブルクのスタジアム「エカテリンブルク・アリーナ」です。壁のようにそびえ立つ奇抜な形の観客席で、その高さは15階建てのビルに相当する45.5メートル。最上段の客席の後ろにはフェンスが1枚あるだけで、フェンスや座席の下にはスペースが空いています。そして、ピッチに立つ人は小さくしか見えません。地元メディアでは、「これほど恐ろしくみえるスタジアムはほかにない」と専らの評判のようです。

 そして、サポーターにとっての不安の種が「宿泊場所」と「交通手段」です。特に今回、日本の予選が行われる3都市はモスクワから遠く、宿泊施設も移動手段も決して十分とは言えません。しかし、これらの問題を一挙に解決する手段があるといいます。それは「寝台列車」。モスクワから日本代表の初戦・コロンビア戦が行われるサランスクに向かう列車は、寝台なのでホテルも不要であり、寝ている間に約500キロ移動でき、試合当日、サランスクに到着できるというわけです。

ロシアの寝台列車の3等車

 ロシア鉄道・乗客局長は、「主に夜間に移動するので、走るホテルとして利用できます。」とのことです。ワールドカップの開催期間中、観戦チケットを持っている人は、こうした寝台列車を含め、30路線・700本の列車を無料で利用できるようです。

 2020年に東京オリンピック・パラリンピックを控えている日本も、他人事ではありません。選手や、世界各地から訪れる観光客の快適な「交通手段」と「宿泊場所」の確保は、重要な課題です。オリンピック・パラリンピックなどの世界大会の成功の鍵は、訪れる人々に、「足」と「宿」の快適さを伴った充実感をもたらすことが出来るかどうかです。

 日本は、高度経済成長期以来に、世界に誇れる新幹線を始めとした高速鉄道や、高速道路の整備を行ってきましたが、東京オリンピック・パラリンピックを契機とし、更なるインフラ設備に余念がありません。インフラ設備の充実は、国の成熟度合いに比例します。そして、海外から多くの人々を招き入れる原動力になります。「より快適に、より安全に」をあくまで原則として今後もインバウンド事業に取り組んでいきたいと思います。

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