東京浅草にある浅草寺。訪日外国人にとって、東京のランドマークとも言える観光名所です。私たちが、パリに行くと必ず凱旋門とエッフェル塔に行くのと同様に、彼らも浅草寺へと向かいます。彼らが発信するSNSにより、雷門は全世界の人々が知るところとなったと言っても過言ではありません。

　この雷門と書かれてある大提灯は、パナソニックの創業者である、松下幸之助氏が、1960年に寄進されたのは有名な話であり、大提灯には、『松下電器産業株式会社 松下幸之助』と書かれてあります。当時関西に比べると全国ではまだ知られていなかった松下電器産業による、知名度向上を目指したマーケティング施策でした。松下幸之助氏も雷門が世界中に広まることまで予想できていたとしたらすごいことです。

　何故、訪日外国人は浅草を目指すのか。それは、「浅草は日本文化を引き継ぐ建物が多くあり、日本にいるとはっきりわかる写真が撮れる。」という、ある訪日外国人の言葉がその答えになるでしょう。「粋でいなせな浅草」と言われますが、浅草は江戸文化の中心であり、古き良き下町風情の街です。

　西暦628年に隅田川から漁師が拾い上げた観音像を祀ったことに始まった浅草。この観音様（浅草寺）を参拝する人が集まり周辺に商業が発展してきました。同時に歌舞伎に始まり多くの興業が行われる街として発展しながら今日に至ります。訪日する外国人は、浅草で日本の文化・伝統を五感を通して感じることで、自国との違いを感じ、日本という国の本質を知る旅の出発点にしているのでしょう。

　訪日する外国人とは反対に、日本人は、外国の文化・伝統を知るために海外へ旅立つゴールデンウィークに突入します。日本の各空港が大混雑する光景は、毎年のようにニュースで報道されていますが、今年の海外旅行者数は17年見込み比1.7％増の1820万人とのことで、例年以上の混雑が予想されています。

　今年のゴールデンウィークは3連休と4連休があるため、人気の台湾、インドネシア、シンガポールなどのアジアに行きやすく、海外旅行人数は昨年より拡大する見通しです。それぞれの想いの中で、新たな出会いや発見を求めて日本を旅立ち、そして、海外でしか味わえない貴重な時間を肌で感じて帰国することでしょう。

　また、以前から日本人は、海外旅行先として人気が高いインドネシアやマレーシアなどの東南アジア諸国を訪れますが、数年前からは、インバウンドとしてインドネシアやマレーシアなどのムスリム圏から訪日する外国人が急増しています。親日国であり、日本人はあらゆる文化を受け入れる国民性として知られ、安心して海外旅行が出来る国であることや、日本が、その国々に積極的なインフラ整備の投資をしていることが、日本という国の関心度合を増す大きな要因になり、海外旅行先として人気が高まってきています。

　ヒジャブを被った人たちが浅草で日本を知る旅も、日本人がジャカルタやクアラルンプールなどの大都市で、その目覚ましい発展ぶりや生き生きとした街の雰囲気に刺激を受ける旅も、それぞれに異国文化に触れ、観たこと、感じたことが、その人の人生の糧になっていくのだと思います。旅は、そういうダイナミズムを内包しています。

　弊社のインバウンド事業は、緒に就いたばかりです。それぞれの国の良き文化・伝統を発信や受信を相互に繰り返すことで、人々の心を豊かにするのが、この事業の根幹です。弊社の歩みの中で、それを具現化していきたいと考えています。

ゴールデンウィーク休業のお知らせ

2018年04月27日

平素は格別のご愛顧賜わり、厚くお礼申し上げます。
誠に勝手ながら、弊社では下記日程をゴールデンウィーク休業とさせていただきます。

【休業期間】2018年 4月28日(土)～4月30日(月)
　　　　　　2018年 5月13日(木)～5月16日(日)
※2018年5月1日(火）、2日(水)は通常営業しております。