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2017/03/16 お花見文化 ~日本の桜 と 海外の桜~

いよいよ桜の季節。
桜に日本人の心の美意識を感じる人は少なくないでしょう。
そこに侘び寂びの世界も感じられます。
その桜の花の一生は、日本人の生き方の美意識を気持ち良くくすぐり、感動を呼びます。
その桜を観る為に、年々、訪日観光客が増えてきています。


全国各地の桜名所には、外国人の顔も珍しくなくなりました。
桜を観るだけでなく、その樹下で行われている「お花見」の宴会も、彼らの目を愉しませ
ているのでしょう。
桜咲く季節は、日本だけの光景ではありません。日本の桜が海外に輸出され、世界のそこ
ここに、桜の花が色鮮やかに咲いています。


桜が初めて海外に渡ったのは、アメリカ合衆国のワシントンD.Cです。
1912年3月27日、アメリカ合衆国のファーストレディであるヘレン・ハロン・タフトらが
最初の2本の植樹が行われました。
1935年以降、ワシントンD.C.で「全米桜祭り」(National Cherry Blossom Festival)が
毎年春に行われていますが、当時、東京市長であった尾崎行雄からワシントンに桜が贈ら
れたことを記念したお祭りです。毎年70万人以上の人々が桜の花を観賞するために訪れ、
1億ドル以上の経済効果をもたらしているそうです。


日本には四季があります。
移ろう季節は、その時しか味わうことができない経験を、五感全てで愉しむことができま
す。特に、出会いと旅立ちの季節である春は、日本人にとって特別な季節です。
やさしく舞い落ちる壊れそうな花びらに、新たな出会いによる喜びや、分かれる人を想う
寂しさの心を、桜の花に投影させているのかも知れません。
そういう日本人の心情を反映させた桜の季節に、外国人は何を感じ訪れてきているのでしょうか。


日本に訪れた中国人観光客のある女性は、「何百本もの美しい桜の木に囲まれた時、
寒さと旅の疲れから来る不安感も一瞬にして忘れてしまった。桜は『もののあはれ』を具
現化したもの。花見に集まり散りゆく花を愛でるのが日本人。そのような伝統のない中国
では、桜の木はあっても同じ経験は出来ない。」という。
また、日本を訪れる外国人の多くは、日本人の秩序だったマナーの良さに感心します。


お花見が日本全国どこでも楽しめるのは、日本人のマナーの良さがあってのこと、外で
お酒を飲んでいても、酔って暴れたりする人は少なく、誰でも安心してお花見に参加できる
ことも人気の理由です。


近年、諸外国でも、日本が寄贈した桜が縁で、毎年春になると日本文化を紹介する「桜祭り」
を開催する街も増えてきました。ただ多くの場合、日本とは違い飲食禁止で桜並木の下を散歩
するというスタイルです。伝統文化である日本風の「お花見文化」を満喫したい訪日外国人が
増加するのは必然的なことだと思います。

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