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2019/11/13 成長するインドネシア ~人々の生活習慣の変化、健康・美容意識の高まり~

 ASEANでも随一のイスラム国家と知られ、世界第4位の人口を有するインドネシアでは、現在インフラ整備や投資環境の整備が進められています。近年は、現ジョコ政権が促進し、日本が全面支援したとされる「ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)南北線」など、ことインフラ整備や外資企業の積極的な誘致もクローズアップされています。


 2019年4月17日に投開票された、5年ごとに行われるインドネシアの大統領選にて、再選を果たしたジョコ大統領。今回、再選を果たしたジョコ氏の一期目の最大の功績とされるインドネシア初の地下鉄となった「ジャカルタ都市高速鉄道(MRT)南北線」は、日本の三井物産、東洋エンジニアリング、神戸製鉄所が設計および供給などを受注したことでも話題になりました。

 日本でも「日本が全面支援した」という形容詞付きで報道される「ジャカルタ都市高速鉄道」が体現しているように、現ジョコ政権が推し進めたインフラ投資策は今後も形を変えながら進んでいくことが予想されます。ここ1年程の間に、世界の各格付け機関からの評価が改善されているとの報告もあるように、 2019年以降もさらに海外からの直接投資の流入は促進されることでしょう。

 また、インドネシアの一人当たり GDPは4,000 ドル近くとなっており、さらに同国政府は開発途上国への政府開発援助 (ODA)を本格的に開始するとも発表しました。2019年4月の時点で、インドネシアのGDPランキングは世界17位をマークしていますが、 現ジョコ大統領は、2045年の1人当たりGDPで3億2,000万ルピア(約320万円、1ルピア=約0.01円)を達成し、先進国入りを果たすことを目指すとともに、名目GDPを7兆ドルにし、世界の5大経済国に入ることを目標に掲げています。

 中間層・富裕層の増加に伴い、インドネシアの市場では変化が起こっています。それは、「必要性」を満たす商品から、利便性・快適性を満たす商品へと関心が広がり、「自己投資」にお金をかける人が増え、付加価値の高い製品に対する需要が高まっているのです。自己投資として挙げられるのが、美容や健康などの分野です。


 まず健康の分野ですが、インドネシアでは、都市部を中心に健康な食事と運動への関心が高まっています。英市場調査会社ミンテルの調査によると、インドネシアの都市部で暮らす消費者の75%が今年はより健康な食事を心がけていると答えたほか、58%が運動を増やしていると答えた、と現地紙ジャカルタ・グローブが報じました。

 この調査は、首都ジャカルタをはじめ、スラバヤ、バンドン、ジョグジャカルタなどインドネシアの都市部を中心に、18歳以上の約1,200人を対象にインターネットを通じて実施したものです。調査結果により、63%が健康と体調の維持のためには定期的な運動が必要だと考えていることもわかりました。食事と運動に気を配る消費者が増加しているなか、とくに注目されているのがタンパク質で、積極的に食事に取り入れる意識が強くなっているとのことです。

 今回の調査では、インドネシアの都市部の消費者で高タンパク食品を積極的に摂取していると回答した割合が64%に上り、昨年の37%から大幅に上昇した。摂取している消費者のうち、4割はタンパク質の摂取が体重管理に効果があると考えていることも判明した。同責任者は「積極的なタンパク質の摂取が健康的な体形の維持や体への十分なエネルギー供給につながるとともに、食事に満足感を与えてくれると信じている消費者が多いようだ」と分析しています。

 また、インドネシアでは健康に関する知識へのニーズが高まり、健康的な生活習慣の重要性への理解が広まりつつあります。2017年インドネシア保健省の報告によると、インドネシア人の平均寿命は年々に伸びています。平均寿命が伸びている原因としては、インドネシアの人々の生活の質が徐々に向上していることや経済の発展が挙げられていますが、健康意識の高まりにより今後は更に寿命が延びていくと考えられます。

 そして、美容分野ですが、インドネシア国民の美容に対する意識は向上しつつあります。ここ数年、美容・化粧品メーカーのプロモーションイベントがショッピングモールの至る所で開催され、会場では美容部員によるデモンストレーションや化粧品・メイク体験ブースが設置されたくさんの人々で賑い、美を追求する動きが高まっています。スキンケア用品も自然由来のものや天然成分を含んだものなどが国内スキンケア用品のトレンドとなっています。

 「化粧でもっと美しくなりたい」。これはどの女性にも共通する根本にある思いだと思います。その中でも、インドネシア人がメイクアップをする動機は、「自信を持つ」ためのようです。日常的に出会うインドネシア人女性は、メイクをしているかわからないほどの素顔に近いナチュラルメイクやフェイスパウダー、アイブロー、口紅と軽めのナチュラルメイクをしている人を見かける比率が高いです。しかし、職場や家族・親族、友人などでアフターファイブに集まり食事会をする場面や、休日に誕生日パーティーや記念日などを祝う場では、普段のナチュラルメイクとは変わって、目元を強調したメイクやより女性らしさを際立たせる濃いめの赤い口紅で魅力的に仕上げている人が多く見受けられます。

 経済成長に伴う国民の所得向上は、国民の生活習慣を変化させます。健康志向の高まり、美に対する追求は、経済発展をしてきた国々の国民が歩んできた道です。第二期ジョコ政権は、25年後には、世界の5大経済大国に入ることを目標に掲げています。その原動力は、若い国民の力であり、その力は、凄まじい推進力を持つエンジンを積んだF1カーと形容してもいいでしょう。

 当社イーアクティブグループの3事業である、インバウンド事業、コンサルティング事業、コスメティック事業は、インドネシア市場にとっていずれも必要とされる事業です。インドネシア市場は、当社イーアクティブグループにとって、大海のようにビジネスチャンスが広がっていると考えられます。

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