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2017/11/01 ~実りある訪馬視察~

9月末、3度目のインドネシアへ視察に行き、改めて、活気溢れるこの国の目覚ましい発展ぶりを目の当たりにしましたが、インドネシアの隣国で、同じくASEAN加盟国であるマレーシアへの視察にも行ってきました。

マレーシアは、日本の0.9倍の面積を持ち、人口は3,119万人(2015年マレーシア統計局)で、その61%がイスラム教徒です。マレーシアも日本との繋がりが深い国の一つです。200年前の1824年には、英蘭協約によってマレー半島及びボルネオ島西北部が英国の勢力範囲下となり、イギリスが植民地として統治していました。しかし、第二次世界大戦最中の1941年に、日本軍とマレーの人々による「マレー作戦」が引き金となり、マレーの人々の心に独立心が芽生え、マレーシアは独立の道を歩むことになります。1957年8月31日、マレーシアはイギリスから独立、その後日本との国交を樹立します。そして1957年9月9日、日本はクアラルンプールへ日本大使館を置いたという歴史的背景もあり、マレーシアは大の親日国です。最近の調査でも、日本が「大好き」「好き」と答える人が、89%も占め、年々、インドネシアからの訪日客と同様、マレーシアからの訪日客も増加してきています。

両国の経済関係も良好です。親日家のマハティール元マレーシア首相が、戦後奇跡的な発展を遂げて世界の経済大国になった日本を高く評価し、1981年から22年間に渡って「ルック・イースト政策」を掲げ、日本を手本にマレーシアを指導してきました。マレーシアと日本のビジネスにおける関係は長く、30年以上に及びます。1980年代から日系企業の進出が相次ぎ、その数は2014年度には1,400社以上に上ります。現在のビジネスシーンではルック・イースト政策の下で教育を受けた親日家世代が活躍しており、日本人や日本企業にとってビジネスを進める上で大きなメリットになっています。それを象徴するような出来事があります。日本は近年、官民共同で新幹線を売り込んでいますが、2026年開業を目指すマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道受注では、各国の受注競争が激しくなる中で、中国企業が有利と見られてきましたが、ここに来て日本が受注する可能性が高まってきていることです。

マレーシア政府の報告によりますと、2017年の実質GDP成長率見通しは4.0?5.0%と、2016年の4.2%と同水準を維持するかやや上回る見込みです。特に観光、卸・小売業や宿泊、レストランなどのサービス業が堅調で、5.7%成長と予測しています。また、建設業は、鉄道や高速道路などの大型インフラ計画の実施などにより、8.3%成長を期待しています。農業は、パーム油、ゴム、食料の増産で1.5%の成長を見込みます。

ASEAN加盟国の代表格であるインドネシアに関しては、以前2度にわたり新着情報に掲載した通りですが、その隣国のマレーシアでも上述しましたように、著しく経済成長をしている国です。ASEAN諸国は、その順調な経済成長に伴い、人々の可処分所得を上昇させ、海外への旅行客を増加させています。特にマレーシアの訪日客の増加は目を見張るものがあります。2020年、訪日外国人4,000万人という政府目標は、このような経済成長している国々からの訪日客なくして目標の達成はあり得ません。インドネシアを始めとするASEAN諸国への視察は、訪れる度に新たな発見があり、底知れないビジネスチャンスが広がっていると確信いたしました。

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