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2017/4/25 急増する訪日ムスリム観光客への“お・も・て・な・し” ~~中国人訪日客から東南アジア諸国訪日客へ~~

ヒジャブ(スカーフ)を被った女性を数年前から街中で見かけるようになりました。
東南アジア諸国の訪日ムスリム(イスラム教徒)観光客です。外国旅行をしている高揚感も
あるのでしょう、彼女たちの生き生きとした表情がとても印象的です。
世界人口の 4 人に 1 人がムスリムであり、その 7 割をアジア諸国が占めています。アジ
ア諸国の訪日ムスリム観光客は、爆買いが落ち着いた中国人観光客に取って代わる存在に
なりつつありますが、それは右下記の記事で端的に語られています。


上野公園で桜を楽しむインドネシア人観光客
(東京都台東区)

2017 年 4 月 14 日(金曜日)日本経済新聞
夕刊 1 面のトップ記事に「東南ア 訪日ブー
ム開花」という見出しで「桜シーズンの観光
が特に多く、インドネシアやフィリピンから
の 1~2 月の訪問者数は前年同期比で 4~6
割増えた。東南アジア主要 6 カ国の同期間の
訪問者数は 37 万人に上った。(中略)中国人
観光客の「爆買い」が一服するなか、新たな
商機をもたらしそうだ。」

訪日客数が急増している東南アジア主要 6 カ国の人口に対するムスリム比率は、1 位がイ
ンドネシアであり、人口 2 億 4000 万人に対して 88.1%、2 位はマレーシアで 3,000 万人に
対して 61.0%、3 位はフィリピンで 9,800 万人に対して 4.6%、4 位はシンガポールで 550
万人対して 14.7%、5 位はタイで 6,500 万人に対して 5.0%、6 位はベトナムで 9,200 万人
に対して 0.1%となっています。特に、インドネシア、マレーシアのムスリム比率は際立っ
ており、その占める人口も 2 カ国で、日本の人口の 2 倍の 2 億 2,000 万人です。
そのムスリムの人たちの訪日が急増しているわけです。

東南アジア諸国の訪日ムスリム観光客は、4~5 年前から急増し始めました。
その背景には、経済発展による所得の増加、格安航空会社(LCC)の就航やビザ要件の緩和
があります。そして、様々な宗教に対して、寛容な日本人というイメージがあるのかも知れ
ません。また、東南アジア諸国は親日の国々です。
日本という国に憧れを抱く感情を根底に持ちながらも、最先端のテクノロジーと伝統的
な文化が融合した社会、アニメなどのポップカルチャー、日本食等、日本が持つ観光資源に
魅力を感じる人たちが多いことも、その一因でしょう。
もちろん、日本の官民挙げての誘致活動の努力も忘れてはならないことです。今後も、礼
拝施設、ハラル等、ムスリムの習慣に優しい受け入れ態勢の整備が、急ピッチで進んでいく
ことでしょう。

左写真は、旅行で来日されたムスリムの方が
ネット上に投稿した物で、ホテルの部屋に入
ったところ、チェアの上にイスラム教の聖典
であるコーラン、礼拝用のマット、礼拝の方
角を確認するために用いるコンパス、ホテル
から一番近いモスクへの地図が用意されて
いたそうです。日本人のおもてなしやイスラ
ム教への理解が伝わる 1 枚です。

弊社は、インバウンド事業を展開する上で、当初から東南アジア諸国に注目していました。
その理由は、そこには急速に発展する未成熟な巨大な市場が存在するからです。
その市場の開拓は、弊社のインバウンド事業を展開する上で、重要な位置づけとなりますの
で、着実な歩みをしていきたいと考えています。
そのために、近々、インドネシアへ視察に行く計画があります。その視察の内容については、
追ってこの新着情報でご報告させていただきます。

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